私が大人になってから克服したものは「自分のした失敗、悪いことを全て人に告白しないといけないという思い込み」です。
かつての自分
私の中に、正直者でなければいけないという価値観があり、強迫観念のように全ての悪いことを伝えていました。
良いことよりも、むしろ悪いことをみんなに言わないといけない気がして、自分の価値を自分で下げるようなことを繰り返していました。
例えば、
- 昨日食堂でお皿をひっくり返して食べ物をこぼしたこと
- 家のシンクにカビを生やしてしまったこと
- 自転車を倒してしまったけど直さないでそのまま走って電車に飛び乗ったこと
など、言えば自分にとってマイナスになることを全て人に告白しないといけないと思い込んでいました。
家にカビが生えている、だらしない人間ですよ、というようなことも自分で宣伝しているので、人に軽く扱われることも多かったです。
そんな間違った正直さが治ったのは、友人のある一言が原因です。
転機となった出来事
大学時代、友人との何気ない会話の中で、「〇〇君もそんなことまで正直に話す必要ないよね。」という言葉が出てきました。
それまでの私は正直さというのはすごく評価されるべきものだと考えていたので、友人の正直さをそこまで評価しない態度は目から鱗でした。
その後も、大学院でも「〇〇君は正直かもしれないけど、正直は美徳ではないよ」と言っているのを聞き、正直さって私が思っていたような万能な性質ではないかもしれないと感じました。
どちらも、その正直さは自己満足ではないか?という文脈で出てきた言葉です。
他人を傷つけるなら、あるいは自分の株をただ下げるだけならその正直さに何の意味があるの?という話です。
もちろん、倫理的に正直に話す必要のある場面はあると思います。
しかし、そうではない、誰も得しない、何の意味もない正直さ、ただ自分が正直でありたいがためだけの正直さなら不要だと感じました。
新たに生じた問題点
思ったことも割と口に出す方でしたが、年々、それを言うことで他人にどう思われるか客観的に考えて口に出すようになりました。
ただ、問題点としては人に悪く思われないか考えすぎて自分の思ったことを言えなくなってきましたね…
考えて口に出すというより、考えて口に出さない、考えるのも面倒で口に出さないようになってしまったような気がします。
これを言ったらどう思われるかな、を考えるのに疲れて、口数がどんどん減少傾向にあります。
でも言わないと、意見がないと思われたり、本当は嫌なのに同意だと思われるので、主張すべきところはきっちり主張しないといけませんね。
まとめ
自分が正直者であるために、自分の価値を下げるようなこと、他人を傷つけるようなことをわざわざ言う必要はないです。
でも、自分が悪く思われないかを過度に気にして何も言わないようになるのも極端ですね。
必要なことを言い、必要でないことを言わない。
胸に刻みます。
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